研究内容  研究成果

研究内容

キャッシュの扱いをベースに、ミラーサーバからのファイル取得、並列ダウンロード、SCTPによる複数パスの利用などについて研究しています。

キャッシュの一致性

キャッ シュはオリジナルのサーバから取得したファイル等を再度の利用に備えてコピーしておくものです。しかし、オリジナルのサーバの内容が変更されると、それに 追随していける保証がありません。このオリジナルとキャッシュの不一致をいかにして解消するかをテーマに研究を行っています。

最新ファイルを提供する代理サーバ

キャッ シュの一致性と同様に、ミラーサーバにより配布されているソフトウェアなどもオリジナルのサイトの更新に追随している保証はありません。そこで代理サーバ に更新状況をチェックさせ、ユーザが代理サーバにアクセスするだけで、常に最新のソフトウェアなどを取得できるようにします。

成果としては「ミラー選択機能付き代理FTPサーバ - みかん」を公開しています。 http://mikan.nets.ce.hiroshima-cu.ac.jp/

並列ダウンロード

イ ンターネット上で配布されるファイルも大容量化が進んでいます。これまでのように一つのサーバからダウンロードする方法では、時間がずいぶんかかり、せっ かくのADSL、FTTH等の高速アクセスネットワークも宝の持ち腐れになりかねません。そこでファイルを部分に分割し、複数のサーバから別々の部分を並 列に取得することでダウンロード時間の短縮を図る並列ダウンロード技術が注目されています。

本研究では、HTTPパイプライン、サーバの動的切り替え、部分サイズの調節などを通して、安定して短時間で取得可能な並列ダウンロード方式について議論しています。

SCTPによる複数パスの利用

SCTP はTCPやUDPをさらに進化させたトランスポートプロトコルとして注目されています。その機能の中でも特に、複数のパス(経路)を用いて信頼性と柔軟性 を備えた通信を実現する手法がネットワーク資源利用の効率性の面で有望視されています。本研究では複数のパスをどういう条件で使い分けるかについて詳細に 調べています。

更新日時:Mon Nov 08 21:58:58 JST 2004