広島市立大学 地球局 > 研究目的
  1. 衛星を利用したコンピュータネットワークに関する研究
    衛星を利用したコンピュータ通信は、同報性や広域性、災害に強いなどの特徴を持ち、今後のインターネットの一部を構成する要素として重要である。 しかし、衛星経由の通信と従来の地上の有線系の通信を、各々の特性を考慮して効果的に使い分ける技術は確立されていない。 本実験では、衛星を経由してコンピュータ間を接続し、現在のインターネット上で行なわれているサービスや各種実験を試み、コンピュータネットワークにおける衛星通信の効果的な適用について検討する。

  2. 遠隔教育システムに関する実験
    一般に教育システムにおける情報の伝送は放送性(同報性)が主で、一部双方向が必要とされるなど、通常のビジネス通信とは違った特性を有する。 しかも最近では、音声情報のみならず、画像伝送などのマルチメディア対応が要求されるようになってきており、費用対効果比の優れたシステムの実現が望まれている。 本実験はこのような遠隔同報伝送に適した衛星利用による教育通信システムについて、実験的に評価・検討を行なう。

  3. Ku帯電波の伝送特性に関する研究
    10GHz以上の周波数の電波は降雨による減衰あるいは交差偏波識別度(XPD)の劣化などの伝送上の影響が避けられない。 また、降雨減衰対策として送信電力制御を行う場合、減衰の持続時間・変動速度特性などが問題となる。 そこで、降雨強度などの気象データと比較しながら、降雨時伝搬特性を明らかにする。